TOEIC Part6 対策|文脈問題で失点しない読み方

TOEIC Part6 対策では、Part5 のように空欄前後だけを見る問題と、文章全体の流れを理解しなければ解けない問題を見分けることが重要です。Part6 は 4 つの長文に各 4 問、合計 16 問が出題され、語彙・文法だけでなく接続関係や文挿入なども問われます。効率よく得点するには、すべてを同じ読み方で解かず、「局所読み→文脈読み→完成文確認」と読む範囲を切り替えることがポイントです。本記事では問題タイプ別の解法から文脈問題、文挿入問題、時間配分、復習法まで詳しく解説します。

目次

TOEIC Part6 対策は長文穴埋め問題の特徴を理解することから始めよう

TOEIC Part6 対策で最初に理解しておきたいのは、Part6 が単純な「長い Part5」ではないという点です。

現行の TOEIC L&R では、リーディングセクションは 75 分・100 問です。そのうち Part6 は長文穴埋め問題 16 問で、各長文に 4 問ずつ出題されます。空欄には単語や句だけでなく、一文そのものを入れる問題もあります。

Part6 で安定して得点するためには、文法・語彙の知識だけでなく、「この文章は何のために書かれているのか」「前後の文はどのようにつながっているのか」を判断する読解力が必要です。

TOEIC Part6 は文章の空欄に入る語句や一文を選ぶ問題

Part6 では、メールや案内文などのまとまった英文の一部が空欄になっており、4 つの選択肢から最も適切なものを選びます。

IIBC 公式の Part6 サンプルでも、同じ語源から異なる品詞を選ぶ問題、意味の異なる動詞を選ぶ問題、接続表現を選ぶ問題、一文を丸ごと挿入する問題が 1 つの英文内に組み合わされています。

ここから分かるのは、Part6 では問題ごとに必要な読み方が変わるということです。

品詞問題なら一文の構造を見るだけで解ける可能性があります。一方、文挿入問題では前後だけでなく、文章全体の目的まで確認した方が判断しやすくなります。

筆者がおすすめするのは、Part6 を「局所読み・文脈読み・完成確認」の 3 段階で処理する方法です。必要以上に全文を精読せず、必要なときだけ読む範囲を広げます。

Part6 では文法・語彙・文脈理解が同時に問われる

Part6 を苦手とする人の中には、「文法を勉強したのに点数が安定しない」と感じる人がいます。

その原因の一つは、Part6 では文法だけで解けない問題が含まれることです。

たとえば、

  • 名詞・形容詞・副詞などを選ぶ品詞問題
  • 適切な動詞や名詞を選ぶ語彙問題
  • however や therefore などを判断する接続問題
  • 文脈に合う一文を選ぶ文挿入問題

では、使う知識が異なります。

特に文脈問題では、空欄を含む一文が文法的に正しいだけでは不十分です。「文章全体の意味に合っているか」まで確認する必要があります。

Part6 対策では、正解・不正解だけでなく、「この問題は何の力を使って解いたのか」を言語化すると弱点が見えやすくなります。

Part5 との違いは文章全体の流れを読む必要があること

Part5 は短文穴埋め問題 30 問で、1 問につき独立した一文を完成させます。一方、Part6 はまとまった文章の中に複数の空欄があります。現行形式における両 Part の問題構成は IIBC 公式で確認できます。

Part5 なら、「空欄の後ろが名詞だから形容詞」といった文構造だけで解ける問題が多くあります。

Part6 でも同じタイプの問題はありますが、接続表現や文挿入では、前後の流れが不可欠です。

たとえば前文で「新店舗は予定どおり開店する」と述べた直後に、候補文として「However, construction has been delayed.」が入るなら、内容に矛盾が生じる可能性があります。

Part6 では、英文を一文単位だけで見るのではなく、「文と文の関係」まで読むことが重要です。

Part7 との違いは空欄を補いながら文章を完成させること

Part7 では、完成した文書を読んで内容に関する設問へ答えます。一方、Part6 では、欠けている情報を補いながら文章そのものを完成させます。現行形式では Part7 が合計 54 問、Part6 が 16 問です。

Part7 なら、文章の目的や詳細情報を探すことが中心です。

Part6 では、それに加えて「ここにはどの品詞が必要か」「この場所に逆接が自然か」「この一文はどこから話を受けているか」といった構造判断が必要になります。

言い換えれば、Part6 は文法と読解の橋渡しになる Part です。

Part5 で覚えた文法を文章の中で使い、Part7 で必要になる文脈理解へつなげる問題だと考えると、学習の位置づけが分かりやすくなります。

Part6 の処理速度が Part7 に残せる時間を左右する

Part6 だけの正答率を上げることも重要ですが、TOEIC リーディング全体では「何分で終えられるか」も考える必要があります。

リーディングは Part5・6・7 を合わせて 75 分です。Part6 に時間を使いすぎれば、その分だけ最も問題数の多い Part7 へ残せる時間が少なくなります。

たとえば Part6 で、一つの接続表現を 1 分以上悩んでも、新しい判断材料が増えなければ効率的とはいえません。

Part6 対策では「確実に正解する力」と同時に、「根拠が見つからないときに進む力」も身につけましょう。

専門家の立場から見ると、Part6 を得意にする最大のメリットは 16 問を取れることだけではありません。Part7 へ時間を残した状態で移れることにもあります。

TOEIC Part6 で点を落とす主な原因

Part6 で正答率が安定しない場合、「長文が苦手だから」とまとめてしまわないことが重要です。

実際には、読む範囲を間違えている、文書の目的を見ていない、指示語を追えていないなど、異なる原因があります。

すべての空欄を同じ読み方で解いている

Part6 で最も避けたいのが、16 問すべてを同じ手順で解くことです。

すべての問題で全文を細かく読めば時間がかかります。逆に、すべて空欄の前後だけを見れば、文脈問題で失点します。

ここで必要なのが「読解スコープ」、つまり問題に応じて読む範囲を変える考え方です。

たとえば品詞問題なら、まず空欄を含む一文を見る。そこで判断できれば終わりです。

接続表現なら前後 2 文程度まで広げます。文挿入なら段落や文書全体まで視野を広げます。

読む範囲を固定するのではなく、正解に必要な範囲だけ広げることが時間短縮につながります。

空欄前後だけを見て文脈問題を判断している

文脈問題では、空欄の直前・直後だけでは情報が足りないことがあります。

たとえば候補として“Therefore”と“However”がある場合、直前の一文だけでは論理関係を判断できず、そのさらに前の状況説明が必要になることがあります。

また、文挿入問題の候補文に“this event”とあれば、その event が前の段落で初めて登場している可能性もあります。

このような問題では、読む範囲を 1〜2 文ずつ広げましょう。

最初から全文へ戻るのではなく、必要なところまで段階的に広げることで、読みすぎを防げます。

文法問題でも文章全体を細かく読みすぎている

反対に、文法問題なのに全文を読んでしまう人もいます。

たとえば、

“Customers were _ satisfied with the new service.”

の空欄に、副詞を選ぶ問題だと判断できるなら、文章の目的や前段落まで精読する必要はありません。

文法問題は基本的に「形」を先に見ます。

空欄前後の語、主語と動詞、修飾関係などで答えが決まるなら、その時点で次へ進みます。

Part6 で速い人は英文を雑に読んでいるのではなく、読まなくてもよい部分を判断するのが速いのです。

文書の目的や読み手を把握せずに解き始めている

Part6 では、文書の種類を最初に把握すると文脈問題が解きやすくなります。

メールなのか、求人案内なのか、イベント告知なのか、社内のお知らせなのか。

それだけでも、次に出てきそうな内容を予測できます。

たとえば顧客への謝罪メールなら、「問題発生→謝罪→対応策→今後の案内」という流れが自然です。

一方、求人案内なら「会社・職種の説明→応募条件→応募方法」といった流れが想定できます。

文章を読む前にすべてを予測する必要はありません。ただし、誰が誰に何のために書いているのかを把握しておけば、文挿入の候補文が文書の目的と合っているか判断しやすくなります。

代名詞・指示語が何を指すか確認できていない

Part6 の文脈をつなぐ重要な手がかりが、this、these、it、they などの指示語です。

たとえば候補文が“These changes will take effect in June.”なら、その前に複数の変更内容が説明されている必要があります。

“it”なら単数の対象、“they”なら複数の対象を探します。

この確認をせず、「意味が何となく自然だから」と選択すると、もっともらしい誤答を選びやすくなります。

Part6 では、代名詞を見た瞬間に「何を指しているのか?」と反応する癖をつけましょう。

文挿入問題で前後どちらか一方しか見ていない

文挿入問題でありがちなのが、直前の文とのつながりだけを見て答えを決めることです。

候補文が前文と自然につながっても、その後の文との関係が不自然なら正解とは限りません。

たとえば候補文で新しい商品を紹介したのに、次の文で“There are three reasons for this change.”と続くなら、「this change」が何を指すのか確認する必要があります。

文挿入では、

前文→候補文→後文

という 3 文を一つのセットとして読みます。

前から受け取れるか、後ろへ渡せるか。この両方向を見るだけで、感覚頼みの解答を減らせます。

TOEIC Part6 対策で押さえるべき基本の読み方

Part6 で安定して点を取るには、「全文を読むか、読まないか」ではなく、読む順番を決めておくことが重要です。

おすすめは、文書の骨格確認→問題タイプ判定→必要範囲だけ読む→完成確認という流れです。

最初に文書形式・差出人・読み手・目的を確認する

問題を見たら、まず本文の周辺情報を確認します。

メールなら件名、差出人、宛先。広告なら見出し、商品名、会社名。案内文ならイベント名や日時などです。

ここで、「何についての文章か」を一言で表せる程度まで把握します。

たとえば、

「研修への参加案内」

「顧客への配送遅延のお知らせ」

「新店舗オープンの告知」

という程度で十分です。

最初から細部を覚える必要はありません。

文書の目的という「箱」を先に用意しておくと、その後に出てくる情報を整理しやすくなります。

選択肢を見て文法・語彙・文脈・文挿入に分類する

Part6 では、選択肢が重要なヒントになります。

同じ語源で形が違えば品詞問題、同じ品詞で意味が違えば語彙問題の可能性があります。接続副詞が並んでいれば論理関係を見る必要があり、選択肢がすべて一文なら文挿入問題です。

IIBC 公式のサンプル問題でも、一つの文書内でこれら異なる種類の選択肢が確認できます。

問題タイプが分かれば、必要な読解範囲も予測できます。

つまり、選択肢を見ることは答えを探す前に「読み方を決める作業」でもあります。

文法問題は空欄を含む一文を中心に読む

文法問題では、空欄を含む一文から判断します。

品詞なら空欄前後、動詞なら主語・時制・態、代名詞なら名詞との対応などを確認します。

一文で判断できなければ前後へ広げますが、最初から全文を読む必要はありません。

たとえば動詞の時制を判断するときに“last month”が同じ文内にあれば、離れた段落まで探しに行く必要はありません。

まず最小範囲で判断し、不足するときだけ範囲を広げる。この順序を守ると、Part6 の処理が安定します。

語彙問題は空欄前後と文書の場面を確認する

語彙問題では、文法的には複数の選択肢が入ることがあります。

そこで、「何の場面なのか」「どの名詞と組み合わされているのか」を確認します。

たとえば「_ a reservation」であれば、make や confirm、cancel など、場面によって適切な動詞が変わります。

単語を日本語訳だけで覚えていると、こうした問題で迷いやすくなります。

TOEIC Part6 対策では、単語をコロケーション=自然な語の組み合わせで覚えることが効果的です。

“submit an application”“meet a deadline”“conduct a survey”のようにセットで覚えておけば、判断時間も短くなります。

文脈問題は前後 2〜3 文の意味関係を見る

接続表現などの文脈問題では、空欄を含む一文だけでなく前後の関係を確認します。

見るポイントは、「追加」「対比」「原因」「結果」「具体例」などです。

前文で原因や問題を説明し、次の文でその結果を述べるなら、therefore や as a result のような結果を示す表現が自然です。

一方、「予定していた。しかし変更になった」という関係なら、however などの対比表現が候補になります。

日本語訳を完璧に作る必要はありません。

「前と同じ方向か、逆方向か、理由か、結果か」を判断するだけでも選択肢を絞れます。

最後に空欄を埋めた文章を通して読み直す

4 問すべて解いたら、短時間で文章全体を読み直します。

目的は最初から精読し直すことではありません。

入れた答えによって文章の流れに違和感が生じていないかを確認します。

文法的には正しくても、前後の文脈に合わなければ見直す必要があります。

ここで重要なのが、本記事の「局所読み→文脈読み→完成確認」という 3 段階です。

局所情報だけで処理できる問題は早く解き、必要な問題だけ文脈へ広げ、最後に一つの完成文書として確認します。

TOEIC Part6 の問題タイプ別対策

Part6 で安定して得点するには、問題タイプごとの「見る場所」を決めておくことが重要です。

判断手順が固定されれば、本番でゼロから考える必要がなくなります。

品詞問題は空欄前後の文構造から判断する

品詞問題では、まず空欄に名詞・形容詞・副詞・動詞のどれが必要か判断します。

たとえば、

“The manager gave a _ detailed explanation.”

なら、detailed を修飾する副詞が必要です。

一方、

“The manager gave a _ explanation.”

なら、explanation を修飾する形容詞が候補になります。

単語の意味より先に、空欄の役割を確認しましょう。

IIBC 公式サンプルにも、同じ語源から異なる品詞を選ぶ形式が掲載されています。

動詞問題は主語・時制・態の流れを確認する

動詞問題では、まず主語を特定します。

次に時制の手がかりを探し、最後に能動態・受動態を確認します。

ただし Part6 では文章が連続しているため、同じ文だけでは時制を判断できないことがあります。

前文に“The company announced last week…”とあれば、その後も過去の出来事を説明している可能性があります。一方、“Starting next month…”と展開すれば未来の予定へ移ります。

Part6 の動詞問題では、一文の文法+文章の時間軸を組み合わせて考えましょう。

語彙問題は文脈とコロケーションから選ぶ

語彙問題では、「どれも文法的には入る」という状況が起こります。

ここでは空欄前後の名詞・動詞と、文章全体の場面を確認します。

たとえば会社が新サービスを始める文章なら、launch、introduce、offer などの語が使われる可能性があります。しかしそれぞれ目的語や文脈との相性が異なります。

単語帳を使う際は、一語の意味だけではなく、例文まで確認してください。

Part6 では「知っている単語の数」だけでなく、「その単語がどこで使えるか」という運用知識が重要です。

接続表現問題は前後の因果・対比・追加関係を見る

接続表現問題では、英単語そのものより前後の論理関係を見ます。

たとえば、

予定どおり開催する

+さらに参加者へ追加情報を伝える

なら追加関係です。

予定していた

+しかし中止になった

なら対比です。

工事が遅れた

+その結果オープン日が変更された

なら原因・結果です。

接続表現を日本語訳だけで暗記するのではなく、「文章をどちらの方向へ動かす言葉か」で整理しておくと判断が速くなります。

代名詞問題は指示対象と単数・複数を確認する

代名詞では、it、they、them、this、these などが何を指すのかを確認します。

特に単数・複数は重要です。

前文に“new computers”があり、次の空欄でそれらを指すなら複数形が必要になります。

また、“this”は単語一つだけでなく、前文の出来事全体を指すこともあります。

文法的な一致だけでなく、「その代名詞を読んだ人が対象を迷わず特定できるか」を確認してください。

文挿入問題は前文からのつながりと後文への接続を確認する

文挿入問題では、候補文を入れた状態で 3 文を読みます。

前文から自然に情報を受け取れるか。候補文が新しい情報を出した後、次の文がその情報を自然に引き継いでいるか。この両方を見ます。

公式サンプルでも、一文そのものを選択肢とする問題が Part6 に含まれることが確認できます。

選択肢だけを読んで「文章に合いそう」と判断するのではなく、文と文をつなぐ接着剤として機能するかを確認しましょう。

TOEIC Part6 の文脈問題・文挿入問題で失点しないコツ

Part6 で差がつきやすいのが、文法知識だけでは処理しにくい文脈問題と文挿入問題です。

ここでは「単語の意味」より、文章の設計を見る意識が重要になります。

文書全体の目的を一言で説明できるようにする

文挿入で迷ったら、「この文書は結局何を伝える文章なのか」を確認します。

たとえば目的が「イベント延期を知らせること」なら、その目的から大きく外れる新商品の宣伝文は入りにくいでしょう。

文章を読み終えたら、

「採用面接の日程変更」

「顧客への返金案内」

「新サービスへの参加募集」

のように一言で説明します。

この要約ができない場合、細かい英文は読めても文書全体の構造を見失っている可能性があります。

接続詞・接続副詞から論理展開を予測する

because が出たら理由、therefore なら結果、however なら逆方向への展開を予測します。

重要なのは、接続語を見てから意味を確認するだけでなく、「次に何が来るか」を予測することです。

たとえば“Unfortunately,”が出たら、その後には問題や不都合な変更が来る可能性が高いと構えられます。

予測が当たる必要はありません。

「文章には方向がある」と意識するだけで、文を一つずつバラバラに読む状態から抜け出せます。

this・these・they などの指示対象を特定する

文脈問題で使いやすいのが指示語です。

“These improvements”とあれば、前の部分で複数の改善事項が説明されている必要があります。

“This decision”なら、その前に誰かが何らかの決定をしています。

指示語を見つけたら、一度文章を止めて「何を指す?」と答えてみてください。

答えられない場合、その周辺の文脈理解が曖昧です。

Part6 の復習では、正解した問題であっても指示語の対象を説明する練習をすると読解力が安定します。

時制の変化から出来事の順序を整理する

Part6 では、過去・現在・未来の情報が一つの文章に登場することがあります。

たとえば、

先週問題が発生した

→現在対応している

→来月新しい制度を開始する

という流れです。

この時間軸を理解していないと、文法的には正しい候補文でも、挿入位置を間違えることがあります。

文章を読む際は「いつの話か」を意識します。

日付、next week、recently、currently、will などが時系列を整理する手がかりになります。

同じ人物・商品・予定に関する語句をつなげて読む

文脈を理解するもう一つの方法が、同じ話題に属する語をまとめることです。

たとえば、

conference

participants

registration

venue

presentation

が出てくれば、会議やイベントに関する文章だと分かります。

また、人物名が複数回登場するなら、その人物が誰で何を担当しているか整理します。

単語を一語ずつ日本語へ変換するのではなく、関連する情報を一つの「話題の箱」に入れて読むイメージです。

文挿入問題は情報の初出・補足・具体例の位置を見分ける

文挿入問題では、候補文の情報が「初めて出る情報なのか」「既出情報の補足なのか」を確認します。

たとえば“This service…”で始まる文を、service が一度も紹介されていない場所へ入れるのは不自然です。

一方、“For example,”で始まる文なら、その前に一般的な説明があり、その具体例として続く必要があります。

文挿入問題では、

紹介→説明→具体例→結果

のような情報の役割を判断すると正解しやすくなります。

選択肢が文章のトーンや目的と一致するか確認する

文法も意味も自然なのに、何となく違和感がある候補文があります。

この場合は「文書のトーン」を確認します。

たとえば顧客への正式な謝罪メールの途中に、突然カジュアルな宣伝表現が入れば不自然です。

社内通知なのか、顧客向けの文章なのか、採用候補者向けなのかによって適切な表現は変わります。

Part6 の文挿入では、単語と文法だけでなく、「この場面でこの人が本当にこの一文を書くか」という視点も有効です。

TOEIC Part6 を速く正確に解く演習法と復習法

Part6 対策では、問題を大量に解くだけでは十分ではありません。

時間がかかった理由と、間違えた理由を分けて分析すると効率的です。

最初は時間を測らず正解根拠を説明できるようにする

学習初期は、いきなり制限時間を厳しくする必要はありません。

まずは一問ずつ「なぜこれが正解なのか」を説明できる状態を目指します。

品詞なら「名詞を修飾するから形容詞」、接続表現なら「前文と後文が対比関係だから」、文挿入なら「this が前文の変更を指し、後文の説明につながるから」と説明します。

根拠を説明できない正解は、次回も感覚で迷う可能性があります。

正確性を作ってから処理速度を上げましょう。

文法問題と文脈問題にかかった時間を分けて記録する

Part6 全体に 10 分かかったという記録だけでは、何を改善すべきか分かりません。

文法・語彙系に何秒、接続・文挿入系に何秒使ったかを簡単に記録します。

たとえば文法はすぐ正解できるのに文挿入だけで毎回 1 分以上かかっているなら、速読ではなく文脈理解が課題です。

反対に、文挿入は解けるのに品詞問題で時間がかかるなら、Part5 型の基礎文法を補った方が早く改善できます。

1 文書単位で制限時間を設定して解く

正答率が安定してきたら、1 文書ごとに時間を測ります。

いきなり 16 問すべてを急ぐより、4 問を含む 1 文書を一定時間で処理する練習から始める方が管理しやすくなります。

学習上の一例として 2 分〜2 分 30 秒程度を目標にし、正答率が崩れるなら少し時間を戻します。

これは公式の制限時間ではありません。

自分が「正確に解ける最短時間」を探すためのトレーニングです。

間違いを文法・語彙・接続・代名詞・文挿入に分類する

復習では、誤答を本記事独自の「Part6 ミス 5 分類」で記録します。

文法、語彙、接続、代名詞、文挿入です。

たとえば文挿入ミスが 10 問中 6 問なら、文法書を最初から復習するより、文と文のつながりを重点的に練習する方が合理的です。

「Part6 が苦手」を細分化すると、次に何を学習するべきか明確になります。

正解を入れた完成文を音読して文章の流れを確認する

答え合わせが終わったら、空欄に正解を入れた完成版の文章を音読します。

音読の目的は発音練習だけではありません。

文章を前から読み、接続表現や代名詞を含めて「情報がどのようにつながっているか」を確認することです。

however の後で流れが変わる、this proposal が前文の内容を受ける、といった構造を感じながら読みます。

黙読では気づかなかった不自然な区切りに気づくこともあります。

誤答選択肢が不自然になる理由まで確認する

Part6 で伸びる人は、「正解がなぜ正しいか」だけでなく、「残り 3 つがなぜ違うか」まで確認します。

たとえば接続問題なら、

A は逆接だが前後は追加関係

B は因果関係だが原因がない

C は時間を表すが文脈と不一致

D が追加関係なので正解

というように整理します。

誤答の特徴が分かると、本番で似た選択肢が出たときに消去が速くなります。

翌日と 1 週間後に同じ文書を解き直す

一度理解した文章は、復習素材として再利用しましょう。

翌日は正解を覚えている可能性があるため、選択肢より「なぜその答えになるか」を説明します。

1 週間後には再度問題として解きます。

ここで正解できなければ、理解したつもりでも知識や判断手順が定着していません。

新しい問題ばかり増やすより、一度間違えた文章を確実に処理できるようにすることも重要です。

Part5・Part7 を含む通し演習で時間配分を調整する

最終的には Part6 だけでなく、Part5・6・7 を 75 分で解きます。

Part6 を 8〜10 分程度で終えることは一つの学習上の目安ですが、正答率が大きく下がるなら無理に短縮する必要はありません。

重要なのは、Part6 だけ速くすることではなく、Part7 に十分な時間を残しながらリーディング全体の正答数を最大化することです。

演習後には、

Part5 終了時刻

Part6 終了時刻

Part6 正答率

Part7 の未回答数

をセットで記録してください。

Part6 が 2 分短縮された結果、Part7 で追加の問題に取り組めたなら、その改善はリーディング全体へ波及しています。

よくある質問

TOEIC Part6 対策は何から始めればよいですか?

まず、問題を「文法・語彙・接続などの文脈問題・文挿入」に分けて考えましょう。

Part6 は現行形式で 16 問あり、4 つの長文に 4 問ずつ出題されます。単語や句だけでなく一文を選ぶ問題もあります。

最初は時間を気にせず、正解根拠を説明できることを優先してください。

TOEIC Part6 では全文を読んだ方がよいですか?

すべての問題で全文を細かく読む必要はありません。

品詞問題などは空欄を含む一文だけで解ける場合があります。一方、接続表現や文挿入問題では、より広い文脈を見る必要があります。

問題タイプによって「読む範囲を変える」ことが Part6 対策の基本です。

Part6 は何分で解けばよいですか?

公式に Part6 だけの制限時間が定められているわけではありません。リーディング全体で 75 分です。

学習上は 8〜10 分程度を一つの目安にできますが、正答率が低い段階で無理に速度を上げる必要はありません。

まず正確性を作り、その後に少しずつ時間を短縮しましょう。

TOEIC Part6 の文挿入問題が苦手な場合はどうすればよいですか?

候補文だけを読まず、「前文→候補文→後文」の 3 つをセットで確認してください。

代名詞・指示語、接続表現、時制、同じ話題の語句などが手がかりになります。

さらに、候補文が新しい情報を紹介する文なのか、前文を補足する文なのか、具体例を出す文なのかを考えると判断しやすくなります。

Part6 対策をすると Part7 にも効果がありますか?

学習上は相乗効果が期待できます。

Part6 で鍛える接続関係、指示語、時系列、文章の目的を捉える力は、Part7 の読解でも使うからです。

また、Part6 を効率よく処理できれば、75 分のリーディングセクションで Part7 へ残せる時間も増やせます。現行形式では Part7 が 54 問と、Part6 より問題数が多いため、時間管理の面でも Part6 の処理速度は重要です。

まとめ

TOEIC Part6 対策で重要なのは、すべての問題を同じ読み方で解かないことです。

Part6 は 16 問で、各長文に 4 問ずつ出題されます。選択肢には単語や句だけでなく一文も含まれるため、文法・語彙だけでなく文章全体のつながりを読む力が必要です。

品詞や一部の文法問題は「局所読み」で処理し、接続表現や文挿入では「文脈読み」へ範囲を広げます。そして 4 問を解いた後に完成した文章を確認する。この「局所読み→文脈読み→完成確認」を習慣化すると、読みすぎと読み不足の両方を防ぎやすくなります。

さらに復習では、ミスを「文法・語彙・接続・代名詞・文挿入」に分類してください。

Part6 で点を伸ばす鍵は、長文をすべて速く読むことではありません。問題ごとに必要な情報量を判断し、必要な場所だけ正確に読むことです。この判断力が身につけば、Part6 の正答率だけでなく、Part7 へ残せる時間の改善にもつながります。

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