TOEIC初心者の勉強法で大切なのは、「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」を決めることです。やる気があっても、いきなり模試を解き続ける、難しすぎる単語帳に手を出す、文法を飛ばす、聞き流しだけで済ませる、復習しないといった勉強法では、努力がスコアに変わりにくくなります。この記事では、TOEIC初心者がやってはいけない勉強法5選と、正しい学習順序、1ヶ月の学習ロードマップを専門家の視点で解説します。
TOEIC初心者の勉強法は「何をやるか」より「何を避けるか」が重要
TOEIC初心者が勉強しても伸びない主な理由
TOEIC初心者が勉強しているのに伸びない理由は、努力不足だけではありません。むしろ多くの場合、勉強の順番が合っていないことが原因です。TOEICはリスニング100問、リーディング100問、合計200問を約2時間で解く試験です。問題量が多く、音声は一度しか流れず、リーディングでは時間配分も問われます。
そのため、英語の基礎が固まっていない段階で本番形式の問題ばかり解いても、何が分からないのかを把握しにくくなります。単語が分からないのか、文法が分からないのか、音が聞き取れないのか、読むのが遅いのかを分けて分析できなければ、次の勉強に活かせません。
英語コーチングの現場でも、TOEIC初心者が伸び悩む原因は共通しています。教材を増やしすぎる、模試を解きっぱなしにする、リスニングを聞き流すだけにする、文法を避ける、復習を軽く済ませる。これらは一見すると勉強しているように見えますが、スコアアップに必要な基礎力が積み上がりにくい勉強法です。
間違った勉強法は努力をスコアに変えにくい
TOEIC初心者にとって怖いのは、勉強時間をかけているのに成果が出ないことです。毎日英語に触れているのに点数が上がらないと、「自分には英語の才能がない」と感じてしまう人もいます。しかし、実際には才能ではなく、学習方法の設計に問題があるケースが多いです。
たとえば、初心者が900点向けの単語帳を使うと、知らない単語が多すぎて復習が追いつきません。公式問題集を毎週解いても、間違えた原因を分析しなければ、同じミスを繰り返します。リスニングを聞き流しても、聞き取れない音を確認しなければ、音声処理力は上がりにくいです。
TOEIC初心者の勉強法では、量よりも順番と復習の質が重要です。最初から難しいことをやるより、基礎を確実に積み上げる方が、結果的に早くスコアにつながります。
まずは基礎固めと試験形式の理解を優先する
TOEIC初心者が最初に優先すべきなのは、基礎固めと試験形式の理解です。TOEICにはPart 1からPart 7まであり、リスニングとリーディングで問われる力が異なります。どのPartで何が問われるのかを知らないまま勉強すると、教材を選ぶ基準も、復習の仕方も曖昧になります。
まずは、TOEICの全体像を知りましょう。Part 1は写真描写、Part 2は応答問題、Part 3は会話問題、Part 4は説明文問題です。リーディングでは、Part 5が短文穴埋め、Part 6が長文穴埋め、Part 7が読解問題です。初心者は、Part 1・Part 2・Part 5のように短く取り組める問題から始めると、復習しやすくなります。
基礎固めでは、中学〜高校レベルの文法、TOEIC頻出単語、短いリスニング音声を中心に学びます。最初から高得点者の学習法を真似する必要はありません。初心者には初心者に合った順番があります。
TOEIC初心者がやってはいけない勉強法5選
1. いきなり本番形式の模試を解き続ける
TOEIC初心者がやってはいけない勉強法の一つ目は、いきなり本番形式の模試を解き続けることです。模試は実力確認には役立ちますが、基礎が固まっていない状態で解き続けると、分からない問題が多すぎて復習しきれません。
特に初心者の場合、200問を解くだけでかなり疲れます。リスニングで聞き取れなかった問題、リーディングで読めなかった英文、知らない単語、分からない文法が大量に出てくるため、復習の焦点がぼやけます。結果として、模試を解いた満足感だけが残り、スコアアップに直結しないことがあります。
模試は、学習初期には現在地確認として1回使う程度で十分です。普段の学習では、Part別に短い問題を解き、間違いの原因を丁寧に確認しましょう。
2. 難しすぎる単語帳から始める
二つ目は、難しすぎる単語帳から始めることです。TOEIC初心者がいきなり800点・900点向けの単語帳を使うと、知らない単語が多くなりすぎて挫折しやすくなります。
TOEIC初心者に必要なのは、難単語ではなく頻出の基本語です。会議、予約、請求書、出張、部署、応募、案内、確認といった日常・ビジネス場面で使われる単語を、文字でも音でも理解できる状態にすることが重要です。
単語帳は、現在のレベルと目標スコアに合ったものを1冊選び、何周も繰り返しましょう。1冊を浅く終わらせて次に進むより、同じ単語を見た瞬間に意味が分かり、音声で聞いても理解できる状態を目指す方が効果的です。
3. 文法を飛ばして問題演習だけを増やす
三つ目は、文法を飛ばして問題演習だけを増やすことです。文法に苦手意識がある人ほど、「とりあえず問題を解けば慣れる」と考えがちですが、基礎文法が曖昧なままだと同じミスを繰り返します。
TOEICでは、Part 5で文法問題が出ます。また、文法力はPart 6やPart 7の読解にも関係します。さらにリスニングでも、英文の語順や時制を理解できなければ、聞こえた単語を正しく意味処理できません。
初心者が最初に押さえるべきなのは、品詞、文型、時制、受動態、不定詞、動名詞、関係代名詞、接続詞です。すべてを完璧にする必要はありませんが、英文の骨格を理解できる状態にすることが大切です。
4. リスニングを聞き流しだけで済ませる
四つ目は、リスニングを聞き流しだけで済ませることです。聞き流しは、英語に触れる習慣づくりには役立つ場合があります。しかし、TOEIC初心者の主なリスニング対策としては不十分です。
聞き取れない音声を何度流しても、どの単語が聞こえなかったのか、なぜ聞こえなかったのかを確認しなければ改善しません。たとえば、知っている単語でも、音がつながったり弱く発音されたりすると聞き取れないことがあります。
初心者は、短い音声を使って「聞く、スクリプトを見る、意味を確認する、音読する」という流れで復習しましょう。Part 1やPart 2の短い音声から始めると、負荷が少なく継続しやすくなります。
5. 問題を解きっぱなしにして復習しない
五つ目は、問題を解きっぱなしにして復習しないことです。TOEIC初心者のスコアアップは、問題を解いた量よりも復習の質で決まります。丸付けをして正解数だけを確認し、すぐ次の問題に進んでしまうと、弱点が残ったままになります。
復習では、間違いの原因を分けることが大切です。単語を知らなかったのか、文法を誤解したのか、音声が聞き取れなかったのか、時間が足りなかったのか。原因によって、次にやるべき勉強は変わります。
解いた問題をすべて完璧に復習する必要はありません。まずは間違えた問題を中心に、同じミスを減らすことを目標にしましょう。
やってはいけない勉強法1:いきなり模試を解き続ける
初心者が模試で挫折しやすい理由
TOEIC初心者が模試で挫折しやすいのは、問題数と時間制限の負荷が大きいからです。リスニングは約45分で100問、リーディングは75分で100問あります。英語力だけでなく集中力も必要です。
初心者が本番形式の模試を解くと、リスニングでは音声についていけず、リーディングでは最後まで解き切れないことが多いです。その結果、「こんなにできないなら無理だ」と感じてしまいます。しかし、それは英語力の限界ではなく、段階を飛ばしているだけです。
模試は山登りでいえば頂上までのコース全体を歩くようなものです。まだ足腰ができていない段階では、短い坂道から慣れる方が安全です。
模試は実力確認には有効だが基礎固めには向かない
模試は、自分の現在地を知るには有効です。リスニングとリーディングのどちらが弱いのか、どのPartで時間がかかるのか、全体でどれくらい解けるのかを確認できます。
しかし、基礎固めには向いていません。模試は出題範囲が広いため、文法、単語、音声、読解、時間配分の弱点が一度に出ます。初心者には復習量が多すぎて、どこから手をつければよいか分からなくなりやすいのです。
基礎固めの時期は、Part別教材や短い問題を使いましょう。小さな範囲で解き、間違いを深く復習する方が、初心者には効果的です。
正しい模試の使い方は「月1回の現在地確認」
初心者の模試の使い方は、月1回程度の現在地確認がおすすめです。毎週模試を解くより、普段は基礎学習とPart別演習を行い、月に1回だけ本番形式に近い問題で確認する方がよいでしょう。
模試を解いた後は、点数だけでなくPart別の正答率を見ます。Part 2で落としているなら疑問詞と応答パターン、Part 5で落としているなら文法、Part 7で落としているなら読解速度や設問処理を見直します。
模試は学習の主役ではなく、方向修正のための診断ツールです。この位置づけを間違えないことが、TOEIC初心者の勉強法では重要です。
やってはいけない勉強法2:難しすぎる単語帳から始める
高得点向け単語帳が初心者に合わない理由
高得点向け単語帳は、すでに基礎語彙がある人には役立ちます。しかし、TOEIC初心者が最初に使うと、知らない単語が多すぎて記憶に残りにくくなります。
語彙学習で大切なのは、今の自分に必要な単語を優先することです。TOEIC初心者が500点や600点を目指す段階では、難しい単語より、頻出の基本語を確実に覚える方が得点につながります。
たとえば、application、confirm、available、employee、schedule、invoice、department、appointmentのような単語は、TOEICで頻繁に使われるだけでなく、ビジネス英語でも重要です。こうした単語を音と例文で覚えることが先です。
TOEIC初心者は500〜600点レベルの頻出語を優先する
TOEIC初心者は、500〜600点レベルの単語帳を選ぶのがおすすめです。このレベルの単語は、Part 1からPart 7まで幅広く出るため、学習効果が高いです。
単語を覚えるときは、一度で完璧にしようとしないでください。最初は見たことがある状態を作り、2周目で意味を確認し、3周目以降で音声と例文まで定着させます。単語学習は、短時間を毎日続ける方が効果的です。
初心者の場合、1日100語を詰め込むより、30〜50語を毎日見直す方が続きやすくなります。
単語は意味だけでなく音声と例文で覚える
TOEICでは、文字で見れば分かる単語でも、音で聞き取れなければリスニングで点になりません。そのため、単語は意味だけでなく音声と例文で覚える必要があります。
たとえば、availableという単語を「利用可能な」と覚えるだけでなく、The meeting room is available at 3 p.m. のような例文で確認します。音声を聞き、できれば自分でも発音します。こうすることで、リスニングとリーディングの両方に使える単語になります。
単語帳は、音声付きで例文があるものを選びましょう。TOEIC初心者の単語学習は、暗記ではなく「使われ方に慣れる」ことが大切です。
やってはいけない勉強法3:文法を飛ばして問題演習だけを増やす
TOEIC初心者に基礎文法が必要な理由
TOEIC初心者に基礎文法が必要なのは、英文の意味を正確に理解するためです。文法が分からないと、単語を知っていても文全体の意味を取り違えることがあります。
Part 5では、品詞や時制、接続詞、前置詞などが問われます。Part 7では、長い文の中で主語と動詞を見つけ、修飾語を整理する力が必要です。リスニングでも、語順や時制の理解があると、聞こえた英文を意味として処理しやすくなります。
初心者が最初に取り組むべき文法は、難しい構文ではありません。品詞、文型、時制、受動態、不定詞、動名詞、関係代名詞、接続詞の基本を押さえれば、TOEICの基礎問題に対応しやすくなります。
Part 5だけでなくリスニング・長文にも文法力が関係する
文法はPart 5のためだけに学ぶものではありません。文法力はリスニングにも長文読解にも関係します。たとえば、受動態が分からなければ「誰が何をされたのか」を誤解しやすくなります。関係代名詞が分からなければ、長い名詞のまとまりを正しく読めません。
リスニングでも、音だけを追いかけていると意味が追いつかないことがあります。文法の型が分かっていると、次にどんな情報が来るかを予測しやすくなります。
TOEIC初心者が文法を学ぶ目的は、文法問題だけを解くためではありません。英語を正しく聞き、読み、処理するための土台を作ることです。
品詞・文型・時制から復習するのが正しい順番
文法学習の正しい順番は、品詞、文型、時制から始めることです。品詞が分かると、Part 5の空欄補充問題で選択肢を整理しやすくなります。文型が分かると、英文の主語・動詞・目的語を見つけやすくなります。時制が分かると、いつの話なのかを正確に理解できます。
文法書を最初から最後まで読む必要はありません。TOEICに出やすい基本項目を、問題演習とセットで復習しましょう。解説を読んだ後は、似た問題で同じ考え方を使えるか確認します。
文法は暗記ではなく、英文を読むための地図です。地図があれば、知らない英文に出会っても迷いにくくなります。
やってはいけない勉強法4:リスニングを聞き流しだけで済ませる
聞き流しだけでは聞こえない音を理解できない
聞き流しだけでは、聞こえない音を理解できません。英語を聞く時間を増やすこと自体は悪くありませんが、初心者の場合、聞き取れなかった原因を確認しないまま流し続けても、同じ部分が聞こえないまま残ります。
英語には、音の連結、弱形、脱落、短縮などがあります。たとえば、単語単体では知っていても、文章の中で音がつながると聞き取れなくなることがあります。これを改善するには、スクリプトを見て「実際には何と言っていたのか」を確認する必要があります。
聞き流しは補助として使い、主な学習は精聴と音読にしましょう。
スクリプト確認と音読で音と意味をつなげる
リスニングを伸ばすには、スクリプト確認と音読が効果的です。まず音声を聞き、分からなかった部分をチェックします。次にスクリプトを見て、聞き取れなかった単語や音のつながりを確認します。その後、意味を理解したうえで音読します。
この流れを繰り返すと、英語の音と意味がつながりやすくなります。特にTOEIC初心者は、長い音声より短い音声を丁寧に復習する方が効果的です。
音読は、ただ声に出すだけではありません。音声のリズム、区切り、強弱を真似しながら読むことで、リスニングにもスピーキングにも良い影響があります。
初心者はPart 1・Part 2の短い音声から始める
TOEIC初心者のリスニング対策は、Part 1・Part 2から始めるのがおすすめです。Part 3・Part 4は音声が長く、登場人物や情報量も多いため、最初から取り組むと負荷が高くなりがちです。
Part 1では、写真を見ながら短い英文を聞きます。動作、位置、状態を表す表現を学べるため、リスニングの入口に向いています。Part 2では、短い質問や発言に対する応答を聞くため、疑問詞や自然な返答パターンに慣れられます。
短い音声を正確に聞けるようになってから、Part 3・Part 4へ進む方が無理なく伸びます。
やってはいけない勉強法5:問題を解きっぱなしにする
TOEIC初心者のスコアアップは復習で決まる
TOEIC初心者のスコアアップは、復習で決まります。問題を解くことは大切ですが、解いた後に何を学ぶかの方が重要です。正解した問題でも、根拠が曖昧なら次に間違える可能性があります。
復習では、正解・不正解だけでなく、なぜその答えになるのかを確認しましょう。Part 5なら文法の根拠、Part 2なら応答の自然さ、Part 7なら本文のどこに答えがあったのかを確認します。
問題演習は、弱点を見つけるための手段です。弱点を見つけた後に修正することで、初めてスコアアップにつながります。
間違いの原因を単語・文法・音声・時間配分に分ける
復習では、間違いの原因を分類しましょう。単語を知らなかったのか、文法が分からなかったのか、音声が聞き取れなかったのか、時間が足りなかったのかを分けるだけで、次にやるべき学習が明確になります。
たとえば、Part 5で間違えた原因が品詞なら、品詞問題を復習します。Part 2で間違えた原因が疑問詞の聞き逃しなら、短い質問文を集中的に聞きます。Part 7で時間が足りないなら、短い文章から読む練習を増やします。
「英語が苦手」とまとめてしまうと対策がぼやけます。原因を細かく分けることが、効率的なTOEIC初心者の勉強法です。
間違いノートで同じミスを減らす
間違いノートは、TOEIC初心者にとって非常に有効です。ただし、きれいにまとめる必要はありません。間違えた問題、原因、次にやることを簡単に記録すれば十分です。
たとえば、「Part 5、形容詞と副詞を間違えた」「Part 2、WhereをWhenと聞き間違えた」「Part 7、本文を全部訳そうとして時間切れ」のように書きます。週末に見直すだけでも、自分のミスの傾向が見えてきます。
間違いノートの目的は、知識を増やすことではなく、同じミスを減らすことです。

TOEIC初心者におすすめの正しい勉強法
まずTOEICの出題形式を理解する
正しいTOEIC初心者の勉強法は、出題形式の理解から始まります。Part 1〜Part 7の特徴を把握することで、どの教材を使うべきか、どの順番で学ぶべきかが分かります。
最初は各Partのサンプル問題を見て、問題形式を確認しましょう。いきなり解けなくても構いません。どんな問題が出るのかを知るだけで、学習の不安は減ります。
中学〜高校レベルの基礎文法を固める
次に、中学〜高校レベルの基礎文法を固めます。文法はTOEIC初心者にとって避けたい分野かもしれませんが、スコアアップには欠かせません。
品詞、文型、時制、受動態、不定詞、動名詞、関係代名詞、接続詞を中心に復習しましょう。文法書を読むだけでなく、Part 5の問題を使って確認すると、実戦につながります。
TOEIC頻出単語を毎日復習する
単語は毎日少しずつ復習しましょう。TOEICでは、日常生活やビジネスで使う頻出単語が多く出ます。初心者は500〜600点レベルの単語を優先し、音声と例文で覚えることが大切です。
単語学習は、短期間で一気に覚えるより、何度も出会う方が定着します。朝に10分、通勤中に音声、夜に例文確認というように、生活の中に組み込むと続けやすくなります。
Part 1・Part 2・Part 5から短く演習する
演習は、Part 1・Part 2・Part 5から始めるのがおすすめです。これらは比較的短く、復習しやすいため、初心者が学習習慣を作るのに向いています。
Part 1では基本単語と描写表現、Part 2では疑問詞と応答、Part 5では文法の基礎を確認できます。短い問題で正解できる感覚を作ることが、学習継続にもつながります。
公式問題集は基礎が固まってから使う
公式問題集は、TOEIC対策に欠かせない教材です。ただし、初心者が最初から全問通しで使う必要はありません。基礎文法、頻出単語、短いリスニングに慣れてから使う方が、復習の効果が高まります。
最初はPartごとに分けて使いましょう。Part 1だけ、Part 2だけ、Part 5だけという形で解けば、復習しやすくなります。基礎が固まってきたら、本番形式で時間配分を確認します。
TOEIC初心者向けの1ヶ月学習ロードマップ
1週目:試験形式と基礎文法を確認する
1週目は、TOEICの試験形式を確認し、基礎文法を復習します。Part 1〜Part 7の特徴をざっくり把握し、品詞、文型、時制を中心に学びましょう。
この時期は、問題数より理解の深さが大切です。短い文を使って、主語、動詞、目的語を見つける練習をします。
2週目:頻出単語と短いリスニングを習慣化する
2週目は、TOEIC頻出単語と短いリスニングを習慣化します。単語は音声と例文で確認し、リスニングはPart 1・Part 2を中心に復習します。
毎日少しずつ続けることで、英語に触れる抵抗感が減ります。初心者にとって、学習習慣ができること自体が大きな成果です。
3週目:Part 5と短い読解問題に取り組む
3週目は、Part 5の文法問題と短いPart 7の読解問題に取り組みます。Part 5では品詞と基本文法を確認し、Part 7では短いメールや広告から必要な情報を探す練習をします。
この段階では、速く読むことより正確に読むことを優先しましょう。分からない単語や文構造は、復習で確認します。
4週目:ミニ模試と復習で弱点を確認する
4週目は、ミニ模試やPart別演習で弱点を確認します。全200問を解く必要はありません。リスニングだけ、リーディングだけ、Part 1〜5だけなど、短く区切って確認しましょう。
目的は、点数を出すことではなく、次の学習課題を見つけることです。間違いの原因を分類し、翌月の学習計画に反映させます。
1日30分で始める学習メニュー例
TOEIC初心者は、1日30分から始めるのがおすすめです。無理に長時間やろうとするより、毎日続けることを優先しましょう。
| 学習時間 | 内容 | 目的 |
| 10分 | TOEIC頻出単語 | 基礎語彙を増やす |
| 10分 | 基礎文法・Part 5 | 文構造を理解する |
| 10分 | Part 1・Part 2の音声復習 | 短い英語を聞き取る |
| 休日30〜60分 | Part別演習・復習 | 弱点を確認する |
TOEIC初心者が教材を選ぶときの注意点
レベルに合った教材を1冊ずつ選ぶ
教材は、レベルに合ったものを1冊ずつ選びましょう。初心者が複数の教材を同時に使うと、どれも中途半端になりやすいです。
文法書1冊、単語帳1冊、Part別問題集1冊を軸にして、必要に応じて公式問題集を使います。教材を増やすより、同じ教材を繰り返す方が定着します。
口コミよりも「自分が続けられるか」を重視する
教材選びでは、口コミの評価だけで判断しないことも大切です。評判の良い教材でも、解説が難しすぎたり、量が多すぎたりすると初心者には続きません。
自分が読んで理解できるか、毎日開きたくなるか、復習しやすい構成かを見ましょう。教材は人気より相性が重要です。
アプリや動画は補助教材として使う
アプリや動画は便利ですが、メイン教材の代わりにするより補助として使うのがおすすめです。単語アプリで復習したり、文法動画で苦手項目を確認したりする使い方が向いています。
ただし、動画を見るだけでは問題を解く力は伸びにくいです。必ず問題演習と復習に結びつけましょう。
公式問題集を最初の教材にしすぎない
公式問題集は本番に近い良質な教材ですが、初心者が最初から中心教材にしすぎると負荷が高くなります。まずは基礎文法、頻出単語、短いリスニングを固め、その後に公式問題集を使うと効果的です。
公式問題集は、学習の仕上げや現在地確認として使うとよいでしょう。
勉強しているのに伸びない初心者が見直すべきポイント
学習時間よりも復習時間が不足していないか
勉強しているのに伸びない場合、学習時間より復習時間が不足している可能性があります。新しい問題を解く時間ばかり増やしても、間違いを修正しなければスコアは伸びにくいです。
問題演習と復習はセットで考えましょう。初心者は、解く時間と同じくらい復習時間を取ってもよいくらいです。
単語・文法・リスニングのバランスが偏っていないか
単語だけ、文法だけ、リスニングだけに偏っていないかも確認しましょう。TOEICは複数の力を組み合わせて解く試験です。
単語が分からなければ読めず、文法が分からなければ構造を誤解し、音声に慣れていなければ聞き取れません。初心者は、少しずつでもバランスよく学ぶことが大切です。
目標スコアと受験日が決まっているか
目標スコアと受験日が決まっていないと、学習が先延ばしになりやすくなります。初心者なら、まず2〜3ヶ月後の受験を設定し、500〜600点を目標にするのが現実的です。
締切があると、学習計画を立てやすくなります。目標が曖昧なままでは、教材を買って満足してしまうことがあります。
独学で続かない場合は学習計画を立て直す
独学で続かない場合は、意志の弱さではなく計画が合っていない可能性があります。毎日長時間の学習を前提にしていたり、教材が難しすぎたり、復習方法が分からなかったりすると、継続は難しくなります。
学習計画は、自分の生活に合わせて作る必要があります。仕事や学校が忙しい人は、1日30分から始め、休日に復習時間を増やす形でも十分です。必要であれば、英語コーチングや学習相談で計画を見直すのも有効です。
よくある質問
TOEIC初心者はまず何から勉強すべきですか?
まずはTOEICの出題形式を理解し、基礎文法、頻出単語、短いリスニングから始めましょう。Part 1・Part 2・Part 5のような短い問題は、初心者でも復習しやすく、基礎固めに向いています。
TOEIC初心者に模試は必要ですか?
模試は必要ですが、最初から解き続ける必要はありません。学習初期は現在地確認として1回使う程度で十分です。普段はPart別演習と基礎学習を行い、月1回程度の模試で弱点を確認するとよいでしょう。
TOEIC初心者は単語と文法のどちらを優先すべきですか?
単語と文法は並行して進めるのがおすすめです。ただし、文法がかなり曖昧な場合は、品詞、文型、時制などの基礎文法を優先しましょう。単語は毎日短時間でも継続し、音声と例文で覚えると効果的です。
リスニングの聞き流しは効果がありますか?
補助としては効果がありますが、初心者の主なリスニング対策としては不十分です。聞き取れなかった音声は、スクリプトを確認し、意味を理解し、音読することが大切です。Part 1・Part 2の短い音声から始めましょう。
TOEIC初心者でも独学でスコアアップできますか?
独学でもスコアアップは可能です。ただし、正しい順番で学ぶことが条件です。出題形式の理解、基礎文法、頻出単語、短いリスニング、Part別演習、公式問題集の順に進めましょう。続かない場合は、学習計画を見直すことが重要です。
まとめ
TOEIC初心者がやってはいけない勉強法は、いきなり模試を解き続けること、難しすぎる単語帳から始めること、文法を飛ばすこと、聞き流しだけで済ませること、問題を解きっぱなしにすることです。これらは一見勉強しているように見えても、努力がスコアに変わりにくい勉強法です。
TOEIC初心者の勉強法で大切なのは、基礎を正しい順番で固めることです。まず試験形式を理解し、基礎文法、頻出単語、短いリスニングに取り組みましょう。そのうえで、Part 1・Part 2・Part 5から短く演習し、公式問題集は基礎が固まってから使うのがおすすめです。
スコアアップは、問題数より復習の質で決まります。間違いの原因を単語、文法、音声、時間配分に分け、同じミスを減らしていきましょう。1日30分でも正しい方向に積み上げれば、TOEIC初心者でも着実にスコアアップを目指せます。



