TOEICとは?スコアの仕組み・満点・平均点を初心者向けに解説

TOEICとは、英語を使ったコミュニケーション能力を測る世界共通のテストブランドです。日本で「TOEIC」と言う場合、多くは聞く力・読む力を測るTOEIC Listening & Reading Testを指します。満点は990点で、合否ではなくスコアで英語力を示すのが特徴です。この記事では、TOEICとは何か、試験の種類、スコアの仕組み、満点、平均点、スコア別の目安、初心者が次にやるべき学習まで分かりやすく解説します。

目次

TOEICとは?英語力を測る世界共通のテスト

TOEICはビジネスや日常場面の英語力を測る試験

TOEICとは、英語を母語としない人を主な対象に、英語によるコミュニケーション能力を測るテストです。正式にはTOEIC Programという複数のテスト群があり、聞く・読む・話す・書くといった英語力を目的別に測定できます。日本では就職活動、転職、昇進、海外赴任、社内評価、大学の単位認定など、幅広い場面で活用されています。

特に多くの人が受けているのが、TOEIC Listening & Reading Test、いわゆるTOEIC L&Rです。これは日常生活やグローバルビジネスで使われる英語の「聞く力」と「読む力」を測る試験です。会議、メール、広告、案内、電話、社内連絡、出張など、実務に近い場面が出題されるため、単なる学校英語ではなく、社会で使う英語の基礎力を測りやすい点が特徴です。

初心者がまず理解しておきたいのは、TOEICは英語の知識量だけを測る試験ではないということです。限られた時間の中で英語を聞き取り、必要な情報を読み取り、正確に判断する力が問われます。そのため、単語や文法だけでなく、英語を処理するスピードも重要になります。

TOEICで測れるのは「聞く・読む」だけではない

一般的に「TOEIC」と聞くと、リスニングとリーディングの試験をイメージする人が多いでしょう。確かに日本で履歴書や採用要件に書かれるTOEICスコアは、多くの場合TOEIC L&Rの点数を指します。しかし、TOEIC Program全体で見ると、測れる力は「聞く・読む」だけではありません。
TOEIC Speaking & Writing Testsでは、英語で話す力と書く力を測定できます。さらに、英語初級者から中級者向けにはTOEIC Bridge Testsも用意されています。つまり、TOEICとは一つの試験名というより、目的に応じて英語力を測る複数のテスト体系と考えると理解しやすいです。
英語コーチングの現場でも、TOEIC L&Rのスコアだけで英語力を判断しきれないケースはよくあります。たとえば、TOEICで700点を持っていても英語会議で発言できない人はいます。一方で、スコアは高くなくても、簡単な英語で会話を続けられる人もいます。TOEIC L&Rは英語力の重要な指標ですが、話す・書く力まで含めた総合力とは分けて考えることが大切です。

TOEICが就職・転職・昇進で使われる理由

TOEICが就職や転職、昇進で使われる理由は、スコアで英語力を客観的に示しやすいからです。英語が得意ですと言うだけでは、どの程度の力があるのか伝わりにくいですが、TOEIC 600点、700点、800点という数字があれば、企業や学校が一定の目安として判断できます。
また、TOEIC L&Rは受験者数が多く、企業や大学での認知度も高いため、比較しやすいという利点があります。採用担当者にとっては、応募者の英語力を短時間で把握する参考材料になります。昇進や海外赴任の条件としてTOEICスコアを設定する企業があるのも、社内で基準を統一しやすいためです。
ただし、TOEICスコアは万能ではありません。英語を使って交渉する力、会議で即答する力、プレゼンする力までは、L&Rだけでは十分に測れません。だからこそ、TOEICを「英語力を数値化する入口」として活用し、その後に実務英語やスピーキング学習へ広げる視点が重要です。

TOEICの種類とは?初心者が知っておきたい試験の違い

TOEIC Listening & Reading Testとは

TOEIC Listening & Reading Testとは、英語の聞く力と読む力を測るテストです。日本で一般的に「TOEIC」と呼ばれる場合、多くはこのL&Rテストを指します。リスニング約45分・100問、リーディング75分・100問、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の試験です。
スコアはリスニング5〜495点、リーディング5〜495点、合計10〜990点で表示されます。合否はなく、受験者の英語力がスコアとして示されます。就職、転職、昇進、英語力チェックなどで最も使われやすいのがこの試験です。
初心者が最初に受けるTOEICとしては、基本的にL&Rが第一候補になります。理由は、社会的な認知度が高く、教材も豊富で、英語学習の目標として使いやすいからです。まずL&Rで英語の基礎力を数値化し、その後必要に応じてSpeaking & Writingに進む流れが自然です。

TOEIC Speaking & Writing Testsとは

TOEIC Speaking & Writing Testsとは、英語で話す力と書く力を測るテストです。TOEIC Speaking Testは11問・約20分、TOEIC Writing Testは8問・約60分で実施されます。パソコンを使って受験する形式で、発音、流暢さ、語彙、文法、構成力などが評価されます。

このテストは、英語を実際に使って発信する力を証明したい人に向いています。たとえば、海外部署との会議、外資系企業への転職、英語面接、海外顧客対応など、英語で話したり書いたりする必要がある人には有効です。 TOEIC L&Rで高いスコアを取っていても、話す力や書く力を別途示したい場合は、S&Wを受ける価値があります。特にビジネスパーソンの場合、インプット力だけでなくアウトプット力を証明できると、実務で使える英語力として評価されやすくなります。

TOEIC Bridge Testsとは

TOEIC Bridge Testsとは、英語学習初級者から中級者を対象にしたテストです。TOEIC Bridge Listening & Reading Testsでは、日常生活で使う基本的な英語の聞く力・読む力を測ります。TOEIC L&Rよりも取り組みやすく、英語に久しぶりに触れる人や、まず基礎力を確認したい人に向いています。

TOEIC Bridge L&Rは、リスニング約25分・50問、リーディング35分・50問、合計約1時間で100問に答える形式です。通常のTOEIC L&Rより問題数と時間が少ないため、英語に苦手意識が強い人でも受けやすい試験です。

ただし、就職や転職で一般的に求められるのはTOEIC L&Rのスコアであることが多いです。Bridgeはあくまで基礎力確認や学習の入口として使い、将来的にはL&Rへ移行する前提で考えるとよいでしょう。

初心者はまずどのTOEICを受けるべきか

初心者が迷った場合は、まずTOEIC L&Rを検討するのがおすすめです。理由は、社会的な認知度が高く、スコアを履歴書や社内評価で使いやすく、学習教材も豊富だからです。自分の英語力を客観的に知りたい人、就職・転職でアピールしたい人、英語学習の目標がほしい人は、まずL&Rから始めるとよいでしょう。

一方で、中学英語から不安がある人や、いきなり2時間のテストを受けるのが負担に感じる人は、TOEIC Bridge L&Rで現在地を確認する選択肢もあります。Bridgeで基礎を確認し、単語や文法に慣れてからL&Rへ進む流れです。

話す力や書く力を証明したい人は、L&Rで基礎を確認したうえでS&Wを追加するのが現実的です。特に外資系企業、海外赴任、英語会議、英語面接を見据える場合は、L&Rだけでなくアウトプット力も意識しましょう。

テスト名測る力主な対象受験料の目安
TOEIC L&R聞く・読む就職・転職・昇進・英語力確認7,810円(税込)
TOEIC S&W話す・書く実務で発信力を示したい人10,450円(税込)
TOEIC Bridge L&R基礎的な聞く・読む初級〜中級者の基礎確認4,950円(税込)

※受験料は公開テストの情報をもとにしています。追加申込期間や制度変更により変わる場合があるため、受験前に公式サイトで最新情報を確認してください。

TOEICのスコアの仕組みとは?満点は何点?

TOEIC L&Rの満点は990点

TOEIC L&Rの満点は990点です。内訳は、リスニングが5〜495点、リーディングが5〜495点で、合計10〜990点の範囲でスコアが表示されます。一般的に「TOEIC 600点」「TOEIC 800点」と言う場合は、このL&Rの合計点を指します。
TOEIC初心者がまず知っておきたいのは、TOEICは100点満点や合格制の試験ではないということです。英検のように級に合格する形式ではなく、現在の英語力をスコアとして示す形式です。そのため、何点以上なら合格という絶対基準はありません。
目標スコアは、目的によって変わります。英語学習の第一目標なら500〜600点、履歴書で一定の英語力を示したいなら600点以上、ビジネスで英語を使う可能性があるなら700点以上を一つの目安にするとよいでしょう。

リスニングとリーディングの配点

TOEIC L&Rでは、リスニングとリーディングがそれぞれ495点満点です。つまり、合計990点のうち半分がリスニング、半分がリーディングです。問題数もそれぞれ100問ずつで、合計200問です。
初心者が見落としやすいのは、リスニングとリーディングで得点の伸び方が異なることです。一般的には、最初はリスニングの方が伸びやすい人も多くいます。音声の出題形式に慣れ、頻出表現を覚え、Part 1・Part 2から対策すると、比較的早く手応えを感じやすいからです。
一方、リーディングは文法、語彙、読解速度が必要です。特にPart 7では文章量が多いため、初心者は時間不足になりやすいです。スコアを上げるには、リスニングとリーディングの合計だけでなく、自分がどちらで失点しているかを分けて見ることが大切です。

TOEICは合格・不合格ではなくスコアで評価される

TOEICには合格・不合格がありません。受験者全員にスコアが出るため、現在地を確認しやすい試験です。この仕組みは、英語学習の目標設定に向いています。
たとえば、最初に450点だった人が半年後に600点になれば、英語力の伸びを数値で確認できます。合格か不合格かの二択ではなく、段階的に成長を見える化できる点がTOEICのメリットです。
一方で、スコアだけを追いかけすぎると、本来の英語力とのズレが生まれることもあります。テクニックだけで一時的に点数が上がっても、実務で使える英語力が十分に育っていない場合もあります。TOEICは便利な指標ですが、英語学習の最終目的まで考えて活用することが大切です。

正答数とスコアが単純に一致しない理由

TOEICでは、正答数がそのままスコアになるわけではありません。たとえば、200問中何問正解したから何点という単純な換算ではなく、統計的な処理によってスコアが算出されます。これは、試験回ごとの難易度差を調整し、できるだけ公平に英語力を測るためです。
そのため、同じ正答数でも受験回によってスコアが完全に同じになるとは限りません。初心者が模試を解いたときに、正答数だけで本番スコアを厳密に予測しようとすると誤差が出ることがあります。
スコアを考えるときは、1回の結果だけに一喜一憂しすぎないことが大切です。大切なのは、リスニングとリーディングのどちらが弱いのか、Partごとの正答率はどうか、前回よりどこが伸びたのかを見ることです。

TOEICの平均点とは?初心者が知るべきスコアの目安

TOEIC全体の平均点の考え方

TOEICの平均点は、受験者層や実施回によって変わります。公開テストでは、受験者全体の平均スコアが公式データとして公開されています。直近の公開テストデータでは、TOEIC L&Rの平均スコアはおおむね600点前後で推移しています。
ただし、この平均点をそのまま初心者の目標にする必要はありません。公開テストを受ける人には、就職活動や昇進、転職などの目的を持ち、ある程度準備している人も多く含まれます。そのため、完全な初心者が最初から平均点を超える必要はありません。
英語コーチングの観点では、平均点は「自分が全体の中でどの位置にいるか」を知る目安であり、最初の学習目標とは別に考えるべきです。初心者はまず現在地を知り、そこから100点アップ、150点アップのように段階的に目標を設定するとよいでしょう。

社会人・学生で平均点は変わるのか

TOEICの平均点は、社会人か学生か、公開テストかIPテストか、受験目的が何かによって変わります。たとえば、公開テストは自分で申し込む受験者が多いため、学習意欲の高い人が集まりやすい傾向があります。一方、大学や企業で行われるIPテストでは、幅広いレベルの受験者が含まれます。

そのため、「平均点が何点だから自分もそこを目指すべき」と単純に考えるのは危険です。社会人でも、海外業務がある人と英語をほとんど使わない人では必要なスコアが違います。学生でも、外資系企業を目指す人と、まず英語の単位取得や就活の基礎として受ける人では目標が変わります。

平均点は参考になりますが、自分の目的に合わせた目標設定の方が大切です。就活でアピールしたいのか、社内評価に使いたいのか、英語学習の現在地を知りたいのかによって、必要なスコアは変わります。

初心者がまず目指すべきスコアは何点か

TOEIC初心者が最初に目指すなら、まず500点〜600点が現実的です。英語がかなり苦手な人は400点台からのスタートでも問題ありません。大切なのは、最初の受験で高得点を取ることではなく、現在地を知り、次の学習計画を立てることです。
500点台は、基本的な単語や文法が少しずつ理解でき、短い英語なら意味を取れる段階です。600点台になると、履歴書にも書きやすくなり、基礎的な英語力があると評価されやすくなります。
初心者がいきなり800点を目指すと、単語量、読解速度、リスニング処理力のすべてで高い負荷がかかります。まずは500点、次に600点、その後700点というように、階段を上るように目標を設定しましょう。

平均点だけを目標にしない方がよい理由

平均点だけを目標にすると、自分に必要な英語力とズレることがあります。たとえば、平均点を超えることが目的になってしまい、実際に仕事で使う英語力や、英語を使って何をしたいのかが見えなくなるケースです。
TOEICはスコアで英語力を見える化できる便利な試験ですが、点数そのものがゴールではありません。就職で使うなら応募先の基準、昇進で使うなら社内要件、海外赴任を目指すなら実務で必要な力まで考える必要があります。
専門家としては、平均点を超えることよりも、「自分の目的に対して十分なスコアか」を基準にすることをおすすめします。TOEICは目的から逆算して使うことで、学習効果が高まります。

TOEICスコア別の英語力の目安

400点台:基礎英語をやり直す段階

TOEIC 400点台は、基礎単語や基本文法に不安が残る段階です。短い英文なら理解できるものの、少し長くなると意味が追えなくなったり、リスニングで聞き取れる単語が限られたりします。
この段階では、難しい問題集に取り組むより、中学〜高校基礎文法と頻出単語を固めることが優先です。Part 1、Part 2、Part 5のような短い問題から始め、英語の音と文構造に慣れていきましょう。
400点台は決して悪いスタートではありません。むしろ、基礎を正しい順番で固めれば伸びしろが大きい段階です。

500点台:基本的な英語理解ができる段階

500点台は、基本的な英語理解ができ始める段階です。簡単なメールや案内文、短い会話であれば、内容をある程度つかめるようになります。ただし、長文や速い音声、複雑な文構造にはまだ苦戦しやすいです。
この段階では、語彙と文法の穴を埋めながら、Part別演習を増やしていくことが重要です。リスニングでは疑問詞や場面表現を聞き取る練習、リーディングでは品詞問題や短い読解を積み重ねましょう。
初心者が最初の目標として500点台に到達できれば、英語学習の土台ができ始めたと考えてよいでしょう。

600点台:履歴書に書きやすくなる目安

600点台は、履歴書や職務経歴書に書きやすくなる一つの目安です。多くの企業で、基礎的な英語力があると見なされやすいスコア帯です。もちろん業界や職種によって評価は異なりますが、英語学習の中間目標としては非常に実用的です。
600点台を目指すには、基礎文法と頻出単語に加え、Part 3・Part 4・Part 7への対応力が必要になります。短い問題だけでなく、まとまった音声や長めの文章を処理する練習を増やしましょう。
この段階からは、単に知識を増やすだけでなく、時間内に解く力も重要になります。リーディングでは、分からない問題に時間をかけすぎない判断力も身につけたいところです。

700点台:ビジネスで評価されやすいレベル

700点台は、ビジネス英語の基礎力があると評価されやすいレベルです。英語のメールや資料を読む場面、海外とのやり取りがある職場では、一定の強みとして見られることがあります。
ただし、700点台でもスピーキングが得意とは限りません。L&Rのスコアが高くても、英語会議で即答するには別の練習が必要です。700点台の人は、リスニングとリーディングの力を維持しながら、発話練習やビジネス表現のトレーニングに広げるとよいでしょう。
TOEICをキャリアに活かしたい人にとって、700点台は一つの大きな節目です。ここからは、点数だけでなく実務でどう使うかを意識する段階に入ります。

800点以上:英語力の強みをアピールできるレベル

800点以上は、英語力を強みとしてアピールしやすいレベルです。英語の資料を読む、メールを理解する、会議内容をある程度聞き取るなど、インプット面では高い力があると見なされやすくなります。
一方で、800点以上でも話す力や書く力に課題を感じる人は少なくありません。これは、TOEIC L&Rが聞く力・読む力を測る試験であり、話す力・書く力を直接測る試験ではないためです。
800点以上を取った後は、S&Wやビジネス英会話、プレゼン練習、会議での即答練習に進むと、スコアを実務力に変換しやすくなります。

TOEICを受けるメリットとは?

自分の英語力を客観的に確認できる

TOEICを受ける大きなメリットは、自分の英語力をスコアで客観的に確認できることです。英語ができる、できないという感覚だけでは、現在地が分かりにくいものです。TOEICを受ければ、リスニングとリーディングのスコアが分かり、次に何を学ぶべきかが見えやすくなります。
英語学習では、現在地を知らないまま教材を選ぶと遠回りになります。自分は単語が弱いのか、文法が弱いのか、リスニングが弱いのか、読解速度が足りないのか。TOEICの結果を分析すれば、学習計画を立てやすくなります。

就職・転職・昇進で評価材料になる

TOEICスコアは、就職・転職・昇進の評価材料として使われることがあります。特にグローバル企業、外資系企業、海外営業、貿易、ホテル、航空、IT、メーカーなどでは、英語力を示す指標として見られることがあります。
もちろん、TOEICスコアだけで採用や昇進が決まるわけではありません。しかし、同じ経験やスキルを持つ候補者の中で、英語力を数値で示せることはプラス材料になり得ます。

英語学習の目標を作りやすい

TOEICは、英語学習の目標を作りやすい試験です。500点、600点、700点、800点というように段階的な目標を設定できるため、学習のモチベーションを保ちやすくなります。
英語学習は成果が見えにくいことがあります。毎日勉強していても、本当に伸びているのか不安になる人は多いです。TOEICを定期的に受ければ、スコアの変化を通じて成長を確認できます。

ビジネス英語の基礎力づくりにつながる

TOEIC L&Rの学習は、ビジネス英語の基礎力づくりにもつながります。TOEICには、会議、出張、広告、問い合わせ、採用、注文、社内連絡など、実務に近い題材が多く含まれます。
そのため、TOEIC学習を通じて、ビジネスでよく使われる単語や表現に触れることができます。もちろん、TOEICだけで英語会議ができるようになるわけではありませんが、語彙力、リスニング力、読解力の土台を作るには有効です。

TOEIC初心者が最初に知っておきたい注意点

TOEICスコアが高くても英会話ができるとは限らない

TOEIC初心者が最初に知っておきたい注意点は、TOEICスコアが高いことと英会話ができることは同じではないという点です。TOEIC L&Rは聞く力と読む力を測る試験であり、話す力を直接測るわけではありません。
そのため、TOEIC 800点でも会議で発言できない人はいます。これはスコアに意味がないということではなく、測っている力が違うということです。英会話力を伸ばしたい場合は、音読、シャドーイング、瞬間英作文、ロールプレイ、実際の会話練習など、アウトプットの訓練が必要です。

いきなり高得点を目指すと挫折しやすい

初心者がいきなり800点以上を目指すと、挫折しやすくなります。高得点には、語彙量、文法理解、リスニング処理力、読解速度、集中力のすべてが必要です。基礎が不十分な状態で高得点向け教材に取り組むと、難しすぎて続かないことがあります。
最初は500点、次に600点、その後700点というように、段階的に目標を上げましょう。英語学習は、短距離走ではなく積み上げ型のトレーニングです。現実的な目標設定が、長く続けるための鍵になります。

単語・文法・リスニングをバランスよく学ぶ必要がある

TOEIC対策では、単語だけ、文法だけ、リスニングだけに偏ると伸び悩みやすくなります。単語が分からなければ英文を読めず、文法が分からなければ文構造を誤解し、音声に慣れていなければリスニングで点が取れません。
初心者は、単語、文法、リスニングを少しずつ並行して学ぶのがおすすめです。たとえば、1日30分なら、10分を単語、10分を文法、10分をリスニングに分けるだけでも、バランスよく基礎を作れます。

平均点よりも目的に合った目標設定が大切

TOEICの平均点は参考になりますが、最も大切なのは目的に合った目標設定です。就職活動で使いたい人、社内評価に必要な人、海外赴任を目指す人、単に英語力を測りたい人では、必要なスコアが違います。
平均点を超えることだけを目標にすると、学習の方向性が曖昧になることがあります。自分はなぜTOEICを受けるのか、そのスコアを何に使うのかを先に考えましょう。

TOEICとは何かを理解したら次にやるべきこと

まずは現在の英語力を確認する

TOEICとは何かを理解したら、次にやるべきことは現在の英語力を確認することです。いきなり本番を受けてもよいですし、公式問題集の一部を解いてみても構いません。大切なのは、自分がどのPartでつまずくのかを知ることです。
リスニングが苦手なのか、文法が弱いのか、単語が足りないのか、長文を読むのが遅いのか。現在地が分かれば、勉強の順番を決めやすくなります。

目標スコアと受験日を決める

次に、目標スコアと受験日を決めましょう。初心者なら、まず2〜3ヶ月後に受験日を設定し、500〜600点を目標にするのがおすすめです。受験日が決まると、学習に締切ができ、計画を立てやすくなります。
目標がないまま勉強すると、教材を買って満足したり、気分で学習内容を変えたりしやすくなります。TOEICはスコア型の試験だからこそ、目標点から逆算して学ぶことが大切です。

TOEICの出題形式を把握する

初心者は、最初にPart 1〜Part 7の出題形式を把握しましょう。どのPartで何が問われるのかを知らないまま勉強すると、効率が悪くなります。
まずはPart 1、Part 2、Part 5のような短い問題から始めるとよいでしょう。短い問題で基本的な単語、文法、リスニングに慣れたうえで、Part 3、Part 4、Part 7へ広げると無理なく学習できます。

初心者向けの学習計画を作る

最後に、初心者向けの学習計画を作りましょう。最初の1ヶ月は、基礎文法、頻出単語、短いリスニング問題に集中します。2ヶ月目はPart別演習を増やし、3ヶ月目は公式問題集で本番形式に慣れる流れがおすすめです。
社会人の場合は、毎日長時間勉強するより、短時間でも継続できる計画が重要です。1日30分でも、単語、文法、リスニングを組み合わせれば基礎は作れます。英語コーチングの視点では、TOEIC学習で最も大切なのは、正しい順番と継続できる仕組みです。

よくある質問

TOEICとは何の略ですか?

TOEICとは、Test of English for International Communicationの略です。国際的なコミュニケーションで使う英語力を測るテストとして開発されています。日本では特にTOEIC Listening & Reading Testが広く知られています。

TOEICの満点は何点ですか?

一般的にTOEICと言われるTOEIC L&Rの満点は990点です。リスニング495点、リーディング495点の合計で表示されます。合格・不合格ではなく、スコアで英語力を示す形式です。

TOEICの平均点はどれくらいですか?

公開テストの平均点は実施回によって変わりますが、TOEIC L&Rではおおむね600点前後で推移しています。ただし、平均点は受験者層によって変わるため、初心者は平均点だけを目標にするのではなく、自分の目的に合ったスコアを設定することが大切です。

TOEIC初心者は何点を目指すべきですか?

初心者はまず500〜600点を目標にすると現実的です。英語にかなり苦手意識がある場合は、400点台からのスタートでも問題ありません。大切なのは、最初から高得点を狙うことではなく、現在地を知り、段階的にスコアを伸ばすことです。

TOEICと英検はどちらを受けるべきですか?

目的によって選びましょう。就職、転職、昇進、ビジネス英語の指標として使いたいならTOEICが向いています。一方、学校英語の総合力や級としての資格を示したい場合は英検が向いています。社会人やビジネス目的なら、まずTOEIC L&Rを受ける人が多いです。

まとめ

TOEICとは、英語によるコミュニケーション能力をスコアで測るテストです。日本で一般的にTOEICと言う場合、多くはTOEIC Listening & Reading Testを指し、満点は990点です。合格・不合格ではなく、現在の英語力をスコアで示す点が特徴です。
TOEICには、L&R、S&W、Bridgeなど複数の種類があります。初心者が就職・転職・昇進・英語力確認を目的に受けるなら、まずはTOEIC L&Rが基本です。英語がかなり苦手な人はBridgeから始める選択肢もあります。
平均点は参考になりますが、最も大切なのは自分の目的に合った目標スコアを決めることです。TOEICを単なる点数競争として見るのではなく、英語学習の現在地を知り、次の学習計画を作るための指標として活用しましょう。

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記事監修者

小川 Ogawa

略歴
英語コーチング・英語学習領域のメディア編集およびコンテンツ制作を担当。 大学で英語を専攻後、海外を拠点とする外資系企業にて多国籍環境での業務を経験。 その後、英語コーチングに関する専門研修を修了し、100名以上の学習者を支援。英語コーチング業界での実務経験を活かし、コンテンツ設計・発信を行っている。

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